〜精進料理でおもてなし〜
おもてなしと言っても食材は身近なもので、手間と工夫を惜しまない典座の三心が込められたお料理です。
・精進だし野菜のテリーヌ
・ごちそう稲荷
・長ネギと湯葉のポタージュ
・いがぐり揚げ
・みたらしブリュレ

精進料理では使わない五葷(ごくん:にら、にんにく、らっきょ、長ネギ、玉ねぎ)の長ネギですが、農家さんから沢山の長ネギを頂きました。本当は今日は和ミネストローネの予定だったのですが、頂いた食材を無駄にすることなく頂くことが学びですから、じっくりゆっくり煮込んでポタージュにしました。味付けは塩のみ。長ネギの甘み、旨みが凝縮されたポタージュになりました。今日は湯葉と一緒に頂きました。
テリーヌは前日作っておいた見本を見て頂き、野菜の切り方、色のバランスや配置の仕方を皆さんで相談しながら作って頂きました。私は見守りながら他の作業をしていましたので、これは皆さんの作品です。美しいですね。紫白菜は茹でると蒼くなりなんとも幻想的。切った断面を見て歓声が上がりました。精進マヨネーズがとても合う、爽やかなひと皿になりました。
おいなりさんには隠し味に山椒の実を散りばめました。今回のおもてなし講座のポイントですが、先人の知恵袋が沢山生かされています。山椒の実、しその実、笹の葉はそれぞれ年中使えるように冷凍保存したものを使いました。漬物や酢漬けもそうですが、旬の食材をいかに長く食べれるように保存するか、ちょっとした手間と工夫が豊かな食生活に色をそえてくれます。四季に寄り添い自然相手の仕事が沢山ありすぎて追いつきませんが、ゆっくり自然に向き合う毎日が送れたら幸せだなあと思って止みません。早いもので明日から11月です。今年もあと2ヶ月となりますが食事は元気の源です。心のこもった食事で皆様健やかにお過ごしすださい。今月もありがとうございました